市之倉の「玉山窯」で働いている窯業訓練校時代の友人が二人展をやるというので見に行ってきました。市之倉オリベストリートを通り抜けた先にある玉山窯に着いて初めて、自分が3年前そこを訪れていたことに気づき不思議な縁を感じました。
その友人はもともとクラスでもダントツの「ろくろ力」を持っていたので十分に見ごたえと触りごたえがある作品ばかりでしたが、その中でも一枚の器に惹かれました。鳴海織部に属するような色合いの浅めの鉢で同心円で描かれた緊張感のある線紋が特徴です。迷わずそれを購入して帰り道に何を作ろうかとずっと考えていました。
今季の秋刀魚はあまり状態がよくないとのことでまだ使っていませんでしたが、見たところ脂のノリもよかったので、じっくりオーブンで焼いて身を崩したものと茄子のフォンダンを合わせてセルクル型に盛り付けました。
上には薄くスライスした大根をさっと昆布だしで煮たものを被せて、ローゼル(ハイビスカスの一種)の塩漬けを合わせています。下にキャベツのジュを流してクドくなりすぎないように仕上げました。
それにしても良い器を作るなあ、自分も忘れないようにロクロを触り続けないとなと思った午後でした。