最近のPANDA coutureの一皿です。
フレンチの伝統的な煮込み料理であるブフ・ブルギニョンの調理法をベースに旨味ののった兵庫県丹波産の猪ほほ肉をじっくりと煮込んで、菜の花、カカオマスなどと合わせた一皿です。
「ブルゴーニュ風」という名の通りピノノワールで肉をマリネするのがセオリーなのですが、ここではカベルネソーヴィニヨンとモナストレル(スペイン原産の品種)とシェリーヴィネガーを使って肉を一晩マリネしています。
水分を切った肉をフライパンでしっかりと焼き、そこに漬け汁、香味野菜、カカオマスを加えて煮込んでいきます。ソースはその煮汁を煮詰めたものにフォンドヴォー、カシスリキュールを加えて調味しています。
菜の花はフライパンで「炒って」添えています。パリッとした食感に加え、菜の花らしい切れのある苦味が一番よく出る調理法だと思っているので。それにオーブンで包み焼きにした下仁田葱で甘味を、トマトピューレで酸味を加えて完成です。
もちろんこの「重さ」からメイン足りえる一皿なのですが、最近はポーションを減らすことによって前菜として提供することが私の中の「流行り」になっています。
ここであえて重みを挟むことで後のメイン料理までの緩急をつけられるので、特にお酒をお飲みにならないお客様にはこのようなご提供の仕方も良いのかなと思っています。逆に従来の流れ(泡→白→赤など)でお酒を飲まれるお客様には正攻法でメイン料理としてお出ししています。
いや、それにしても瀬戸と同じ六古窯である丹波は食材にも恵まれて羨ましいですね。