コース7皿目は「Cerdo asado~プルマ・金柑・マッシュルーム~」です。アサードは基本の肉料理で本来熱源は熾火を使いますが、horneado(熱源がオーブン)、salteado(熱源がフライパン)もアサードと呼ばれることがあります。こちらはフライパンとオーブンを使って豚肉に火を通した料理です。
豚肉は100%純血のイベリコデベジョータの「プルマ(スペイン語で『羽』の意味)」と呼ばれる首から肩にかけての部位を使っています。イベリコ豚については以前のブログでかなり情報を書いたので割愛します。ご興味ある方は以下のリンクをご覧ください。
プルマは1頭から約600gしか取れない希少な部位で、特徴は「濃厚で柔らかい赤身肉」です。塩を振った後、タコ糸で巻いて形を整えた肉をフライパンで焦げすぎないように焼き、オーブンで中心温度が63℃になるように火を入れていきます。
あくまで肉の味が中心になるよう、ソースはフォンドヴォーと赤ワイン、そして金柑のコンフィチュールを使ってシンプルに仕上げて合わせます。
肉の下にはマッシュルームを玉ねぎ、ハーブと一緒に炒めスパイスを合わせてペースト状にした「デュクセル」を敷き、ワイルドライス(マコモダケの種子)の素揚げ、レッドアマランサスのマイクロリーフ、オクラの花びらなどを散らしています。
これでお食事は終わり、続いてデザートである8、9皿目に続きます。
※この料理はPANDA coutureでスペインにゆかりのある方がいらっしゃった際に「伝統料理の分解と再構築+和食材」というテーマでお作りしたフルコースの内の一品です(1名様8000円のコース)。