窯

今年も残すところあと数時間となりました。

ちょうど1年前に「Taller」という陶芸用のアトリエを作り、さあ2020年は作陶だ、と思っていましたがふたを開けてみればコロナによって営業自粛を余儀なくされて、その時間を活用して休耕地の土を運び「ark.farm」という畑を作るに至りました。

土を耕し、肥料を作り、柵を造って獣害を防ぎ、作物を植えて収穫し、なんだかんだで充実した自粛生活を送ることができました。

代わりにほとんど復習もできなかった陶芸についてですが、ご縁があり瀬戸の「和雅窯(わががま)」さんを丸ごと譲って頂けることになりました。

和雅窯

今年の後半から少しずつ話をすすめ、少しずつ道具をTallerへと運び、今月25日に窯の移設を行いました。

ユニック車を使い住宅街で600kg程ある窯を持ち上げる様は窯業が盛んな土地以外ではきっとなかなか見ることのできない光景だと思いました。

窯の移設が無事完了し、Tallerの中、外も譲って頂いた道具で溢れています。技術が追いついていないのに一気に道具だけプロ並みになってしまいました。

ark.farmもアーティチョークを移植し畝数を増やし、来年は落ち着いて栽培していけそう(それでもきっと色々とトラブルはあるでしょうが)ですので、その分道具に見合っていない作陶技術を研鑽できる一年にしていきたいと思っています。

さらに私事で恐縮ですが、今年は他にコロナの影響で甘ぱんだの営業形態を変更したことにより製菓の造詣を深めることもできました。

レストランを経営しているときもそうでしたが、お客様に「美味しい」と言って頂けることが活力とさらなる努力を促す因のひとつとなります。

来年もそのお言葉を頂けるよう楽しく仕事をしていきたいと思っております。

みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。

ark. 網田真之

窯の移設1
窯の移設2
窯の移設3